私はな、雑誌版のセーター着てるロードを永遠に擦っていこうと思っているんだ。
無事に須賀先生の講演会に参加してきたんですが、なんかもう胸がいっぱいになりなかなか感想をまとめられず…とりあえずオシカプ描くしかねえ…になった(?)
贔屓の球団も(不本意ながら)オフに入ってしまったんで、なんかもうオタク活動どんどんやっていきたい所存。
以下にメモを元に軽くまとめておきます。
本当に忘れないようにのメモなので雑なのは許して。
オフレコで!という話もあったんでそこは省いてます。
京都SFフェスティバル本会 参加メモ
※須賀先生と嵯峨先生の対談の内容のみまとめています。
・少女小説の歴史は戦前の吉屋信子氏まで遡るが、少女向けレーベルがはっきりと現れたのは1980年代。
・須賀先生のリアタイ時代は84年~85年くらいで氷室冴子氏のなんジャパ、丘の上のミッキーが印象深い。なお、なんジャパは2巻がクライマックスすぎて10巻くらい出ているのに復刊されても2巻で止まったりしている。(あまりにも名作すぎる弊害)
・氷室冴子氏は口にしづらい共感ポイントを言語化するのがとにかくうまい(例:クララ白書)
・当時少女小説がブームだったという体感はあったか?
→嵯峨先生:個人が好きなシリーズを持ち寄って回し読みする文化があった。本屋に行けば必ず平積みされていたのでブームといえばブームだったかも。
・バブルの時は作家と読者を外国まで連れて行ってくれる企画が編集部主導であった(バブル…)なお須賀先生だけボルネオ島に連れていかれてなんか違うな…となった(どう考えても取材旅行)
・90年代はファンタジーブームだったが現場や読者間ではどうだったか?
→嵯峨先生:普段読書しない子もファンタジーは読んでた。ロードス島とか。大体THとか他社レーベルで、コバルト読者はオタクっぽい子が多かった。
須賀先生:自分が読者だったときは学園ものが主流だったので、デビューしてみたら潮流が変わっていてびっくりした。
何を書いたらよいのか当時わからなかったが、「M★A★S★H (朝鮮戦争の映画)とか好きで…」と編集に言ったら「じゃあそれ書きなよ」となった。
当時のコバルト編集長が男性で、「オレは少女小説のことよくわかんないから数字しか見ない。アンケート良ければなんでもいい」という感じだったので、キル・ゾーンみたいなゴリゴリのミリタリーものでも書くことができた。
・キル・ゾーンのSF要素について
→当時はあまりSFものだと思って書いてなかった。少女小説家はSF要素を取り扱うとき謙遜しがち。(らしい)
・キャッスルの年齢について
→最初30歳にしようとしてたけど「さすがにそれは…」と編集に止められて23歳になった。
・挿絵の梶原にきさんについて
→ちょうど同じ時期にイラスト大賞で入選していたので(新人同士を組ませるという風潮があったらしい)。ミリタリーの造詣がある人だったのも良かった。
・ミリタリーだが女子が読むものなので、とりあえずいろんな年齢層のイケメンをそろえることを意識してた。某キャラをケガさせたらヤバイ手紙がきたので殺す予定だったところを急遽生き残らせたことがある。レーベル全体の話として、当時は読者と一緒に作品を作っているような雰囲気があった。
・流血女神伝について
→少女小説のセオリーを打ち破った作品を書きたいと思っていた。テーマが「変容」なので主人公はいろんな男性と恋をするし、周囲の状況もどんどん変わっていく。(編集のつけたキャッチコピーがコスプレファンタジーだったのはおもしろかった)
・アンゲルゼについて
→女神伝で気が済んだので(本当にこう言ってた)とにかくコバルトでデビューしたからには学園ものが書きたかった。が、当時(2008年くらい)は学園ものは下火で嫁・姫系が流行っていた。ミリタリーもので売れた経験があったので、学園×SF×ミリタリーなら…とOKになったらしい(なるんだ…)。
・あの頃を振り返って現在
→芙蓉千里などでもそうだったが、20世紀初頭をテーマにすることが多い。一定の年齢より上の編集者は「日本人を主人公にしないと売れない」と言う風潮がある(バリバリ無視しているが)
一般文芸で「キャラの立たせ方が独特だ」と意見をもらうときがあるが、それはラノベの手法。それが一般文芸という場の新しさにつながっているならうれしい。
・少女小説にとってSFとはなにか?
→当時SF書きたいというのはNGだった。好きな人はいたと思うが、産業的に微妙だとみなされていた?(実際、少女小説でSFの大ヒットというのはあまりない)宇宙飛行士ものとか、そういうSFのエッセンスを組んだものはあった。
SFも少女小説ももっと自由なものだし、そうあってほしい。
長くてすいません。
ボルネオ島行った話は文庫のあとがきかなんかに書かれてたので知ってたんですが、初めて聞くエピソードもいろいろあって面白かったです。
少女小説全盛期からオタクはコバルト文庫読みがちという情報には思春期のオレすぎるだろ…という謎のダメージを受けましたが…。後々百合好きの人も取り込んでたから本当に懐深いレーベルだったと思う。
できればあと10年早く生まれたかったな~とはさんざん思ってるんですがこの日はその思いがより深まってしまったよね…。
会場では目が悪いんで一番前に座っていたんですが、思ってたより壇上が激近すぎて緊張で死ぬかと思いました。挙動不審になってなかったかが心配です。
あと講演後も須賀先生が普通に会場にいらっしゃったので、どさくさに紛れてお話をさせていただいて。
とにかく須賀先生の作品が好きなことと、関西まで来てくださったことへの感謝がお伝えできてよかったです。
「そういえば今日梶原にきさんも来てますよ」て言われたんですが、さすがに神二人を目の前にするのはオタクにはキャパオーバーすぎる状況だったんで大丈夫です!でも梶原先生も大好きです!と限界オタクしてしまった。
プライベートでも仲いいのは昔から知ってたけど、今も親交あるのが知れてよかったです…。
須賀先生のお話目当てに参加したわけですが、他のゲストの先生方もかなり豪華でお話もおもしろかったです。
量子物理学の話とか、社会人してたら普段絶対にきくことないから…それぞれの先生方のお話を2時間くらい聞きたいくらいには面白かった。
とにかくそのあとは舞い上がりすぎて、フワフワした気持ちのまま帰宅したんですがアップルウォッチの心拍数確認したらえらい数値叩き出してて笑いました。仕事でもこんな緊張せんわ。
いつか好きだということをお伝えできる機会がやってくるといいなあ~~と夢見ていたのですが、実際にそういうことになると本当に夢心地ですね。
作家さんはこういったイベントでもないと会えないので、勇気をだして行ってよかったです。
これからも先生の作品を大事に読ませていただこうと強く思った次第でした。
(二次創作については、ご迷惑にならないようこれからもひっそりやていきます…)
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