映画感想『マッドマックス:フュリオサ』

以前から楽しみにしてたので、事前情報とか一切入れずに行ってきました。
以下感想。※めちゃくちゃネタバレします。


最初の感想としてはいや〜〜〜〜〜MADでしたね〜〜〜〜〜〜〜なんですけど、まあストーリーに関しては言いたいことがある。以下良かったな〜と思った点とそうでもなかった点。
前作は上映が学生の時で、マジで暇さえあれば映画館に通っていたほど好きだったので新作がこうやって上映されるのは感慨深いです。ありがとうジョージ・ミラーおじいちゃん…。

【良かったところ】
・前作とアプローチ変えてきたところ
→前作は極端にセリフが少なくても伝わる映画を目指したらしいんですが、今作は真逆でセリフがめっちゃ多い。まあ悪役がお喋りしまくる。あの胡散臭さがめちゃくちゃ良かったです。「おんなじことは出来ないんだよ」という監督のポリシーらしいですがすごい潔いなと思いました。
全然味わいが違う映画なんですけど、前作のセルフオマージュがそこかしこにあってニヤニヤしてしまいました。

・アクションシーンなど
→前作よりもさらに長く派手になってて終始笑顔になっていました。まあでも、若干メリハリは薄かったかな…。残酷シーンも前回よりはかなり多めになっており、こんな残酷な世界でなら狂わなければやっていけないよな…という説得力がすごい。前作はグロ表現苦手な人でもまあまあ観られると思うんですが、今回はラストのアレといいなかなか攻めてますね。原点回帰とも言えるのかもしれませんが。

・俳優陣
→正直「シャーリーズ・セロン以外にフュリオサが務まるわけないやろオオン?(世紀末思考回路)」という気持ちで観に行ってたのですが、主演の女優さんがめちゃめちゃ良かったですね…若いからこそ溢れ出る生気と殺意ビンビンの眼差しがたまりませんでした。愚かなのは私でした。
それからディメンタスね。私はアメコミ映画に詳しくないのであまり存じ上げなかったんですが、かなり良かったです。ヒーローっぽく、時には悪役として振る舞いつつも最後まで道化でしかない哀れな男というか。フュリオサに対して父性芽生えてるらしき描写があり(パンフでも言及されていたのでどうもそうらしい)ちょっと気持ちが悪いなと思いました。まあそんだけ人間臭いとも言えるけどね…。人間らしさが抜けきらなかったからあの末路だったのかもしれない。
ジャックはなんか初代マックスの俳優さんを思い出すような雰囲気で、好きだな〜と思ったんですが前作で登場しないし、まあ…お察しで…悲しいね…。でもその後のフュリオサの覚悟完了に一役買ったと思えば存在した意義があったのではないでしょうか。

・マシン
→前作で見慣れたあのマシン達が再び観れてテンション爆上がりしました〜〜〜ウォー・タンクはあの時ぶっ壊れたのか、それとも引き上げて修理したのかわかりませんが(多分修理した?そんなに資源豊富ではないだろうし)ピカピカの姿を見たときはなんかかつての戦友に再び会えたような気持ちになりましたよ。感情が重い。
今作激推しマシンはディメンタスが乗ってたバカの考えたチャリオットなんですよね。あの荒唐無稽なデザイン、まさにエンタメだよ…。これを実際に映画に出そうぜ!!て決めてる会議に出席したすぎる。

【あんまり良くなかったところ】
・ストーリー
不満はむしろこれだけです。
一本の映画としては結構綺麗にまとまっているんですよ。初代の復讐譚に近い味わいだし。
しかしこれを「怒りのデスロード」の前日譚として観るとやっぱりちょっとな〜と感じてしまうところがありました。フュリオサの仇って今作だけみると結局のところのディメンタスで、ストーリー終盤でしっかり復讐してるんですよね。しかもかなりエグいやり方で(すごいぞ!)
彼女が前作でイモータン・ジョーに対して言っていた「私を覚えてる?」も最後に使ってしまったので、前作でのそのセリフの意味の強さが薄くなってしまったというか…。前作のは何に対してのセリフだったんだ…?ってなってしまうのが残念。
いやまあ、確かに少女の時に子産み女にされそうにはなってたけどほぼ無傷で潜伏してた(ようにみえた)しな…。今作を先に観て怒りのデスロード観たら、フュリオサなんであんなにイモータン・ジョーにキレてるの?てなりそう。
確かに女性たちを搾取しているとか、ウォー・ボーイズ達の命を命とも思ってないとかエグい独裁者には変わりないんで、いずれ打ち倒すべき相手ではあるんですけど。ただ個人的な恨みほぼないようにみえるんだよな…。
片腕がないという設定も、私は裏切ろうとした報復でそんな目に遭ってたのかな〜だったら絶対そのシーンあるよな〜怖いな〜とか思ってたらまさかのセルフ切断だったし。やはりMAD。そうでなければ生き残れない。
※資料集など全てに目を通しているわけではないので、どっかにそういう情報あったらすみません。

フュリオサは何があっても家に帰る、という母親との約束があったんでその目的だけはずっと一貫していたとも言えるんですけどね。
でもやっぱりイモータン・ジョーにもヘイト分散させておいて欲しかったかもとは思いました。そうなると映画としてはスッキリしない終わり方になるし、難しいとこですね…。

周囲にこの作品を熱心に観てそうな友人があんまりいないので、ストーリーに関してどう感じたか聞きたい〜でもおいそれと勧めづらい…特に今作については…。
ストーリーについて色々書いてますが多分新規で観るならそんなに気にならないかなと思います。
しかし監督は御年79歳らしいですがこんなやばい映画撮って大丈夫すか!?という心配が勝つ。マジで尊敬する映画人の1人なので長生きしてほしいです…。

送信中です

×

※コメントは最大500文字、5回まで送信できます

送信中です送信しました!